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発刊日:2023年11月12日
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西の彼方から見え始めたAIの虚像たち
先月は、専制君主の政治体制がAIの独走を抑止する可能性について少し語った。
人類の叡智でこの虚像たちが軍隊を形成し、戦争を始めないことを祈るばかりである。
されど、風は大きく吹いている。
まるで偏西風のように西から東へとまことに緩やかであるが、前代未聞の規模で移動が始まっている。
この風は、家屋を崩壊するような激しい嵐のような風ではない、むしろ吹いているのが分からないほどの巨大な規模の風だ。
イギリスのポンドがアメリカのドルに通貨覇権を争奪され、1945年8月15日以降の世界は新しい国際秩序の時代がスタートした。
その後、東西冷戦構造の2局対立構造の国際情勢が長く続き、1989年11月9日のベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦構造が消滅した。
同時に欧州の産業革命を契機に急拡大した欧州連合の植民地政策が終焉を迎えた時代であったともいえる。
幻となった東西の冷戦構造が穏やかに搬出されたのち、その風がどこに向かったのか
植民地として市場を支配する古典的な原理から、国際貿易を継承し、国際的な決済通貨としてのドルを確保した。
向かった先は、ECCからECが誕生した背景と同様に、関税の撤廃によるグローバル経済の生成と拡張であった。
先のベルリンの壁が崩壊した1989年から48年後、この2017年11月9日に先のトランプ大統領が選挙で初当選した。
共和党の党首たるトランプ前大統領は、矢継ぎ早に国内経済の立て直しを図り、中国に対する高税率の課税を開始した。
南部のメキシコとの国境線も増強し、全てが国内の復活に向け、あらゆる政策を可能な限り、計画し、実行した。
戦後、世界の警察と云われえていた米国の軍隊は、2021年8月にアフガニスタンからも瞬く間に撤退した。
この米軍の中東撤退の翌年2021年2月24日、ロシアがウクライナ信仰が始まり、未だ終息が付かず紛争は未決のまま続いている。
結果、石油に留まらず、小麦の価格も高止まりし、世界のインフレは予想を超えて、さらに成長しているのが今の世界だ。
この予想外のインフレ成長が米国金利の低下を抑制させ、先行きが不透明な市況が続いている。
目に見えないほどの大きな風は、欧米の主要列国の政策金融がいつ反転するのか、その英断を見越して少し休養を取っているのであろう。
相場の数値は半年先を読んだ結果とも云われている、よって、2024年3月ごろがターニングポイントとなって市況の風が動きだすのか。
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