増税による国防費の増加、他に財源はないのか
発刊日:2023年1月12日
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令和5年(2023年)の幕が開け、激動の1年が始まった。
昨年度は、インフレーションを軸に賃金と物価が主なテーマとなったが
今年度のテーマは「税(TAX)」に的を絞り、税を三次元的な視点で根本的に捉えていく。
ローマ帝国の時代から存在していた徴税人という職業
国家や封建領主からの委託で税の取り立てを行う仕事人だ
聖書の中では罪人と並ぶ極悪人として書かれている人々でもあった。
エジプトのピラミッドも中国の紫禁城(古城)もこの税金で建立された
古代から、必要な社会のインフラを自然の力と人民の労働力によって成立させてきた
この財源を確保する必要性から、国や領主が税制を定め国民や人民に対し徴収を課した。
ここでは、増税による軍備増強の課題を、税の財源と税制と徴収の三次元的な考察を展開する。
税の本質とは、必要な社会インフラなどの造成や国家の防衛対策費などの財源を確保すること
必要な道路や橋や港に始まり、あらゆる社会を構成する公的な社会資本を建設するための財源である
ここでは、この概念が物理的な点として捉える、第一次元的な税の目的が財源の確保だ。
そして、その財源をどのような税の規律を作り、何にどう課税するべきか、これが税制(税の制度)だ
その財源ごとに設定する課税対象や課税の発生をどう決めるのか、これが税のルール作りであり、手段だ
この直線たる方向性が、財源の目的たる税の第二次元的な現象だ。
最後に、国民や法人への所得税や消費税、他の物品税などを誰がどのような税率で負担するのか、これが徴収だ
日本の税制では、非課税や減税、免税、特例措置などの様々な税率が標準的な税率以外に存在し、特殊な税の体系を図っている
申告した後に支払う所得税があれば、店頭で買い物した物品に含まれて意識しないで支払っている物品税の2つの徴収方式がある。
さて、岸田政権は増税を財源として防衛費の増強を表明した
国家の防衛が財源の目的としたのであれば何ら問題はない
憂慮すべき点は、その財源が増税である、ただその一点だ。
メディアでも公表しているようだが、国民の約70%がこの増税に疑問という
目的が軍備増強という点では理解できるが、その財源を確保する手法に問題がある
膨らんだ一般会計の予算内で調整するのであれば国民や中小企業のオーナー達も拍手喝采だ。
今回は増税による財源の確保という点だ
岸田政権は、広島でのG7を準備し、米国とも新たな日米安保を築き、粛々と基盤を固めている
増税による財源の確保に翻弄していては、国家百年の計に反し、国防の礎を切り開けるとは言えない。
増税は、前述した第三次元と区分した徴収という場だ
仮に消費税10%の税率変更を政府が実施すると、これは国民が望まない徴収の変更となる
資本主義の綻びという言葉もあるが、まさに代議士制民主主義の綻びであろう。
国民の70%が望んでいない税制の改革を税制調査委員会が単独で遂行している
これは、国政の歪みどころではなく国政の破壊だ、何のための選挙だ、何のための会議があるというのか
一刻も早く、増税を即座に中止し、一般予算内の調整により国防費の増強に方針を修正すべきだ。
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