渋沢栄一の論語と算盤、
日本の経営は何処にむかうべきか?
発刊日:2022年10月12日
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2年後の新1万円札になる、渋沢栄一
走り出した21世紀の日本経済を象徴する、資本主義の父だ
なぜ、日本の資本主義を作り上げた偉人といわれたのか
論語は、東洋の哲学書の1つである
孔子が弟子に伝えた様々な教えを文書にまとめたものである
渋沢栄一と同様に作家ではないことから、製本はしていない。
なぜ、論語と算盤なのか
近年の経済学は、幾何学をベースとした論説が多く見受けられるが
渋沢栄一は、算盤という幾何学に論語という哲学を対比して見せた
この指向性は、無血開城した江戸が終わり、明治の時代を開いた後
全国に浮浪する途方もない数の武士たちに向けた、闡明なるメッセージであった
刀を捨て、路頭に迷う武士たちに、次に何に命をかけるか、それを明らかにしたのだ。
孔子は、弟子たちに為政者の道を説いた、人の道ではない
渋沢栄一は、侍から事業を始める武士たちに、経営の然るべき道を説いた
それが、論語と算盤の神髄と見た。
渋沢栄一は、何も難しいことを解いてはいない、幾何学的な知識は、算盤で十分だ
事業経営に大事なことは、家族、地域、会社、社会、国家、を大事にすることだ
と、渋沢栄一は、日本の資本主義を説いた
これが、渋沢栄一が説いた「論語と算盤」と位置付ける
商売は、仕入れや販売の方法で、取引の誰が儲かるか決定する
家族、地域、会社、社会、国家の誰しもが収益を上げるのが公正な社会と考えた
算盤の論理から、国家の経済の基幹となる、銀行を起こし
論語の定義から、社会と企業の組織化を図り、各種経済団体を起こした
結果、日本の企業は、年功序列を礎に社員の所得は急増し、国家のGDPは拡大した
ロシアのウクライナ侵攻が、未だに解決せず、小麦の輸出が滞っている昨今
グローバルな経済拡大の時代は、20世紀の遺産と改めて定義し
内需拡大の国内回帰こそ、世界から部品を調達するグローバル調達網の終わりと認識する
円安に転じ、輸出競争力に絞り込んだ政策を決断してしまうと
市場で懸念される、米国や欧州のリセッションが来ないとは、決して言い切れない
仮に、米国FRBが利上げを停止し、利下げに転じたら、果たして世界の経済は、どうなるのか
日本の為替は、これからの日本円の対ドル相場はどうなるのか
答えは、簡単である、日銀が空前の緩和政策を変えずとも、空前の円高局面が到来する可能性が十分にある
海外の投資家の一相場観であるが、1ドル50円が妥当と考える意見も市場から聞こえている
日本と米国の消費者物価を比較すると、日本の物価を3倍した価格が、米国の物価と同じだという論理だ
つまり、今の日本の物価は米国の3分の1という、超バーゲン価格だ、倒産した会社の、まさに、バッタ売り状態だ
為替が1ドル50円に上昇しなければ、日本の物価を3倍に上昇した時点で、経済のバランスが均等化する
アジアを中心に欧州、米国から、優秀な海外企業研修生並びに海外留学生たちが、こぞって日本に押し寄せ、日本の労働力不足も一気に解消する。
今の円安が、労働力不足の大きな要因となっている旨を、今の政府は見落としている
最低賃金を闇雲に上げたところで、人材を確保できる時代では毛頭ない
渋沢栄一は、家族、地域、会社、社会、国家、この何れか一人といえでも、決して損害を与えてはならないと断言した
さて、日本の商品の半分は税金だと、よく耳にする。
日本の商品やサービスには、様々な税金を幾重にも張り巡らし、一つ一つの取引まで、蜘蛛の巣のように課税されている
渋沢栄一がこの令和の時代に、生きていたならば
即刻、この縦横無尽の間接税を撤廃することだろう、人々の噂が本当でなくとも、少なからず、物価は激減する
その変化をチャンスと見て、日本中のベンチャー企業が大手を振って、新しいビジネスや産業を興す
これが、論語と算盤の経済効果ともいえる
物価高と借金は「算盤」で撃沈し、直接税の廃止は「論語」で打破する
結果、消滅する事業は避けることは無理だが、その何倍何十倍もの新しい需要が生まれる
国内外の経営者もしくはこれからベンチャー企業を目指す将来の経営者予備軍の方々へ向け
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