発刊日:2024年7月12日
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2024年7月13日、トランプ元米国大統領が共和党の演説会場で狙撃された。容疑者はその場で狙撃されたが、ペンシルベニア州在住のトマス・マシュー・クルックスという20歳の青年だ。選挙演説に狙撃された安倍元首相を思い起こさずにはいられない、あの事件もやはり若者の襲撃であった。
安倍首相の事件では、統一教会の問題をマスコミで持ち出してはいたが、右耳を貫通したとされる今回の暗殺未遂事件では、米国の銃規制問題が急浮上している
容疑者は135メートル離れた場所からピンポイントで狙撃し、シークレットサービスに狙撃された。メディアの報道によれば、使用した銃はアーマライトライフル(略式名:AR-15)との報道で、この銃は、殺傷能力が通常ライフルの5倍とされ、人を殺傷する目的のために作られた銃のようだ。口径が5.56㎜、秒速1㎞(時速がマッハ2.9)もあり、一般銃と比べても約3倍の速度がある。
この事件が起きた翌々日の15日、共和党全国大会(RNC)会場周辺の外周警備地域での銃器の携行は禁止され、それ以外のゾーンでは従来通りこのAR-15の携行も認められており、党大会は開催された。
ここで、銃の所持に馴染の少ない日本からみると、少し、理解が難しい分野なのかもしれない。。日本刀を携えていた江戸時代であれば分かり易いのだが、米国の市民はマイホームの護衛の目的でこのAR-15を所持しているのが一般的なようだ。万が一、大事な我が家が襲撃に襲われた場合には、速度がマッハ2.9の殺傷能力の高いAR-15で家族を防衛する。
日本での銃規制は、都道府県の公安委員会が管轄し、銃の規制と保管を管理している。されど、一説によると16世紀に鉄砲が流入して以来、50万丁以上の銃が存在し世界最大の銃保有国であったともいわれている。
先のカルフォルニア州で判決された銃規制法案、その後、違憲を理由に米国の最高裁判所が同州法の指し止めをした。昨年、2023年12月20日の事であったが、米国の憲法修正第二条で定める国民の権利に違反するという決定であった。
この修正第2条の憲法問題は、日本の第九条と同様に米国を二つに分けている大きな禍根となっている。民主党政権サイドは第2条は州が民兵に対して発動した権利であって米国民全体のものではないとし、対する共和党陣営は、条文の通り、規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。と解し、国を愛する国民は全て民兵であると解釈した。
されど、日本と同様に精神疾患や前歴等の国が定めた条件に即した国民への銃の保有は当然禁止している。この背景をもって米国の銃問題を掌握しなければ、米国の分断は収まらない。日本においても地方分権を促進させる動きがあるが、軸をしっかりと完結しなければ米国の銃規制問題のように司法権の世界が分断し、国家の治安が揺らぎかねない。
この政治的テーマは、国民の銃を所持する権利だが、対米国政府に向けられた国民の要求と理解もできる。内乱や暴動等が発生した緊急事態の際に武力をもって動乱から身を守るその手段として、また、武力行使には武力をもって制するという自立精神からくる正当防衛論といえる。
幻の如く吹き荒れたコロナ過の時代は終焉し、当時の事態を顧みるとボンヤリと不思議な光景が思い浮かぶ、mRNAの技術により普及したコロナワクチンの台頭だ。このメッセンジャーRNAはSARS-CoV-2病原体からの防御ワクチンとして利用され、COVID-19という感染病に対する免疫ワクチンの一つであった。
病名のCOVID-19からコロナと病名が敷衍し、世界に拡散した。病原体名がSARS-CoV-2とあるように当時、中国で流行していたSARSに類似した病原体名であった。当時、世界中のマスコミは、得体のしれない新型の病原体で人類を消滅させかねない前代未聞の伝染病の発生と情報を走らした。
当時、トランプの大統領選の首席戦略官であったスティーブンバノン氏は、このウイルスに対する見解を中国武漢市の管理責任として縦断していた。当時、中国のサーズウイルスに対する新薬の開発を担っていた同国の研究所から発生したと告発していた。何れ、中国政府に対する賠償請求を起こすとも彼は訴えていた。
このサーズウイルスの対抗薬を開発している中で、開発中にサーズウイルスの突然変異を起こし、何らかの事由で外部へ流出し病原菌COVID-19の拡散が介したと説明していた。米国の銃規制も同様に過剰なまでのプロパガンダとも錯覚される情報の量と無差別のエリアに流出した。
されど、スティーブンバノン氏は今年の3月17日に朝日新聞ワシントンの取材に応じ、トランプ再来の予見も示していたが、トランプが再興させる米国の政府は良きナショナリストとしてNATOや日米安保などを盾とする軍事強国から脱却し、孤立なきナショナリズム国家としての再考を図ると宣言している。
サウジアラビアは原油決済のドル支配を変更し、ロシアはNATO拡大を理由にウクライナに侵攻し、イギリスはEUを脱会、フランスは右派の急騰と、EUの参加加盟国及び米国を除くNATOなどのグローバル諸国は揺れに揺れている。先の大戦後、初めての全世界型ともいえる大きな動乱だ。
米国の銃規制問題もまさに健全なナショナリズムといえる。このナショナリズムという新しい風が更に融合し、また大きな風を起こす。最近の不快な言葉に「極右」という言葉を見受けられるが、戦後の極左と同様の使い方に言霊を信じる日本国民にとっては耳障りの悪い言葉だ。
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