■バブル経済の何が悪いのか!
( on 2020/09/12号~2020/09/11;#1/1 )
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1991年のバブル経済崩壊、さて何が問題であったのか
来週の9月15日に自民党の総裁が選出され、日本の新しい総理大臣が事実上、決定する。
今から11年前の2009年8月30日、民主党に過半数を確保され自民党は野党に転落した。
これは、2011年3月11日に起きた東日本大震災の2年前の年であった。
さらに戻ること1991年、ロシアの債権ディフォルトで始まった日本のバブル経済の崩壊。
日本の個人GDPは世界第2位まで向上し、
三菱地所がニューヨークのロックフェラーセンタービルを買収し、日本の円が世界を闊歩した時代でもあった。
はたしてバブル経済の何が問題であったのか?
当時、日銀は総量規制という金融政策の引き締め行い世界中から巨額の日本円を限りなく引き上げた。
貸し渋りが始まったのもこの時代であった。
同時に貸し剥がしという言葉も使われだし、バブル崩壊後のデフレ時代が、まさに始まった。
あれから30年が経過し、戦後75年の今、日本の経済は新しく生まれ変わることができるのか。
日本の国民が初めて自民党を投げ出したあの2009年8月30日
国民の審判であった野党転落を契機としたのか、自民党の安倍政権では、日本経済の再生に死力を尽くし戦ってきた。
さて、マイナスレートという言葉がある。
貸し付けたお金を減らして返すという金融取引だ。
日銀が市中の銀行へ貸し込んだ貸付金が、減少し返済されるというスタンスだ。
世界の首脳国は、並んでこの金融政策を禁じ手と謡いながら行使している。
引き続くデフレーション社会で、資本主義は機能できるものなのか。
不思議なことが起こっている。
我々の年金資金により国策ファンドの資金が株式市場へ大量に流入する。
日本の大手上場企業の多くは、この国策ファンドが筆頭株主だ。
株式が下落調整、金も下落調整、債権も調整局面入りとなるのか。
なぜ、実体経済へ資金が流入し、賃金が上昇しないのか。
インフレ環境下では金利は上昇させながら資本政策が機能する。
投資家の間では年5%が最低の常識なだけに、このマイナスレート化のインフレ減少は想定外だ。
先般、ソーシャルディスタンスによる地方再生の内需拡大を唱えたが
この低金利下における経済衰退の元凶は何か、改めてポイントを分析する。
バブル当時は、お金が国民の隅々まで循環した。
サラリーマンの方々も大鉈を振るって土地を買い、株を買い、観光やレジャーも大いにこれを買った。
日本銀行で刷り上げた資金を市中銀行を介して国民にも大量に貸し付けられた。
安倍政権が実施した、特別定額給付金に始まり、事業継続化及び家賃給付金など、
コロナ問題が蔓延する中、多くの日本国民はこの給付金で改めて日本政府に救済された。
さらに望むこととして挙げるならば、弊害化した企業団体組織の改革である。
経済のイノベーションは新しい企業の結合により生まれる。
既存の団体や既存組織では、新たな産業は断じて起こらない。
既存の団体組織を破壊するのではなく、その新しい結合体へと誘導するのが賢明だ。
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