
天皇制に触れることは、国家命運の分岐点である
発刊日:2026年6月12日
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| 自衛隊の指揮命令系統は内閣総理大臣にある。総理の決断で自衛隊は出動し戦闘も開戦となる、これがシビリアンコントロールだ。戦後、日本の憲法は立憲君主制度を導入し国家の再生を図った。法の支配による君主の成立により、日本は復活した。この6月10日に立法府が高市首相に提出した皇族数確保策2つの草案は、民間人と婚姻した女性皇族の宮家復活と旧宮家男系男子の養子縁組との改正案だ。 |
| 日本の国体は天皇制により成立している。本来、法の解釈を必要とする対象でもないが、戦後の立憲君主制を選んだ故に皇室典範の決議案が国会の土俵に上がる運びとなった。改めて、この期において政府は日本の国体について国民に対し戦後の総括をしなければならない。天皇制の男系男子による継承は、日本の歴史である。仮に女性天皇の男子では、直系男子の血筋とならず、天皇の継承者とする伝統もない。 |
| 過去には、女性天皇もいたが、全て直系男子の子孫であり、直系男子の子孫以外に天皇になった歴史はない。この事実が礎となり、日本の文化も形成されてきた。第一案となっている女性皇族の復帰には、この系統問題が残り、皇族の護持に関する課題の解決としては、期待の対象ではない。国家は目には見えない一社会を形成する自立した組織である。国家は、領土権や制空権などの法で守られたものではない、先の3要件を司る天皇である。 |
| 目に見える国土は、会社や個人が所有する不動産と同義だ。軍隊が守るべき対象は国家の歴史及び伝統、文化の3要件であり、防衛する根本の大義である。万が一、外国に占領され国土を奪われることがあっても、我が国の歴史、伝統、文化を守り切ることが叶えば、戦争に負けたとしても国体が護持できたということである。先の大戦も勝戦国となった米国の占領軍は、我が国を糸魚川と天竜川で繋いだフォッサマグナを活用し、日本を南北分断する占領計画も存在していたと聞く。 |
| これは日本を南北に分断し、北日本と南日本に分断する構想であったようだ。北は旧ソ連の共産圏、南を米国の自由主義圏とする構想で、戦後の冷戦構造の一つとなるところであった。まさに日本の東経138度線で起こり得た日本の危機であった。周知のとおり、かって占領軍が日本の天皇制を承認し、立憲民主による天皇制を護持したのが今の日本国憲法であった。 |
| 今般の天皇制に関する改正案は、国民投票を前提とする憲法の改正が当然である。女性宮家の復活や養子縁組をとる話は宮家の課題範疇ではあるが、天皇の継承権となると全くをもって別格の問題となる。「直系男子の子孫であること」これは我が国の国体が継承されている要件である。立憲君主制度の政治体制下であったとしても国会での審議で決定できる内容ではない。 |
| 然るべき手続きとして、憲法改定の審議を図り、衆議院及び参議院における3分の2に関する議決及び国民投票による過半数の承認をもって決定されるべき問題である。宮家の女性後続の復活という一部の問題を表面的な世相に縛られて、国家の本質たる国体の護持に関する認識を怠ってはならない。現在の最大の課題は、女性宮家の復活に留まらず、国体の明瞭化と宮家の財政問題も同時に議論を進めるべきと進言する。 |
| 終戦後、膨大な資産をも有する宮家の財産は昭和天皇の進言により占領軍に寄進したとされている。国家の予算は政治の世界で決定する。宮家は宮内庁予算で運営されており、国家予算が割当られている。戦後80年が過ぎた今、国家予算から宮家の資金を分離することも国民を交えて検討する時期が到来したのではと思う。イギリスなどの王室は膨大な土地や株式を保有し、その運用収益で王室の運営を賄うことができる。 |
| 戦後、自衛隊の分割に関する国民投票を論じていたのは、あの三島由紀夫であった。学生運動が膨張し、東大の安田講堂事件など様々な暴動が頻発した時代でもあった。戦後の東西冷戦構造の本質を見通し、日本の自衛隊を停止し、国連を中心とする海外支援軍と国体を守る国軍との分離を提唱した。三島は戦後の改憲処理を経て復活する日本の未来に戦後の最終清算を投げかけていた。 |
| 現在でも政府が日弁連等と闘争を続けている集団的自衛権の問題だ。戦後の日本国憲法第9条では、軍隊を持たず戦争を行わない。とされており、自衛的な目的を持つ以外、我が国では軍隊を保有することができない。されど、現在の中東問題を含め、世界は様々な軍事的な闘争に明け暮れているのが現状だ。そこで、憲法を改正し、自衛隊を軍隊とする意見も拡大し、国際貢献への声も高まった。 |
| 今の自衛隊は高市首相の決断で部隊を起動する決断ができる。当然のことながら議会での承認が必要となるが、日本憲法ではミサイルが国土に撃ち落され危急存亡の危機を迎えることが出来なければ自衛隊の発動はできない、これが日本の憲法だ。集団的自衛権とは軍事同盟をする同盟国への軍事攻撃をない国への攻撃とみなす判断の基準である。 |
| 今のこの政治的なアキレス腱の深い病を予期したのが当時の三島であった。朝鮮動乱時の警察予備隊を前身とする今の自衛隊が何れ来る東西冷戦構造及び南北の民族冷戦構造ともいえる、この社会構造の変化を見通し、何れ日本の自衛隊も国連を中心とした連合軍に参加し、様々な支援に出動せざる得ない時期が必ず到来すると見た。そこで、一度、自衛隊の解体が必要とにらんだ。 |
| 多国籍軍、米国となるか国連となるは何れにせよ、軍事の指揮命令系統は日本の首相ではない。海外の国家元首や国際関係団体のリーダーがその軍事的な指揮権を持つ。故に日本の自衛隊のまま海外へ派兵する事の矛盾を突いたのであった。されど国体の護持が軍隊の本懐である以上、一度、自衛隊を解体し、軍事組織を2分するという提案は中々理にかなっている。かつ、国民投票も通じて広く会議を起こすべしと提言した。 |
| 以上、今回は国体の護持とは日本の歴史及び伝統、文化を天皇制により国民が引き継ぐのが戦後の立憲君主制度に見合った制度の設計ではという提唱をした。これから国会に提出される2つの素案は、あくまでも天皇の継承権を護持することを前提条件として協議を進めるのが政府の責任であると進言する。万が一、国民投票を経た憲法の改定をせず、天皇の継承権問題に触れるようなことがあれば、断じて国民はこれを反故にしてはならない。 |
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