
中東の次は、AIのタイフーンが吹き始める'26~
発刊日:2026年4月12日
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以下の数値は、2022年度の書籍と映画とテレビにおける、リアル店舗とネット店舗の市場規模を総売上高で比較した。2019年12月8日、中国の武漢で発生したコロナ過から2年が経過した後、この3つのメディア業界において市場構造の逆転が起こった。車や電車で移動して、好きな店舗に行くよりも、手元のスマホから気軽に買い物や予約を済ませる、新たな行動パターンの標準化が始まった。今回は、世界で吹き始めている、未知なるAIタイフーンについて、考察を進めたい。
1.本屋の市場構造変化
2.映画の市場構造変化
3.TVの市場情報変化
1:書籍店の売上規模 1.6兆円
2:映画館の売上規模 0.2兆円
3:TV広告の売上規模 1.6兆円
1:NET書籍の売上規模 1.8兆円
2:NET映画の売上規模 0.5兆円
3:NET広告の売上規模 1.8兆円
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上記のデータは日本市場も完全にネット市場にシフトされた証ともいえるが、次に社会構造をも大きな改革で吹き晴らす未知のモンスターとなるのはAIであろう。インターネットは、人類社会の消費と投資の行動を完全にシフトさせた。当初はネットで旅行も楽しめるなどと、少しバーチャルな社会を持ち上げすぎていた兆候もあった。されど、今回のAIタイフーンはITタイフーンも絶句するほどの破壊力であるのは旧知の通りだ。AIの頭脳を大量生産したNVIDIA(エヌヴィディア社)の時価総額は5兆ドルを超えた。今日の為替レート@158.11円、1株@201.68ドルから総発行株数243億株で換算すると、円建てベースで775兆円となる。 |
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日本の時価総額ナンバーワンのトヨタが52兆円であることから、約15倍の投資家の評価を得たということとなる。このエヌビディア者が出荷するGPUは画像処理に優れた性能を有し、これから迎えるEV車に搭載される自動運転を主導するAIの頭脳だ。では、AIがなぜ世界の投資家からも絶大な評価を得て僅か32年の創業で世界ナンバーワン(規模)と成れたのか。時価総額775兆円企業を支える投資家が期待する経済パワーはどこから発生するものなのか、まずは躍進するAI企業に光を当て考察を進める。 |
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GDPとは消費と投資の合計と理解するが、エヌビディアが1999年にIPOした時点では僅か1億ドルであった。仮にその1万分の1となる1万ドル(158万円)を投資したとするとその株式の現在価値は775億円となる。この会社はIPOした後に増資もせず、収益と株式分割を繰り返し、上場時の株主利益を図ったからだ。投資倍率は49,000倍というミラクルな数値だ。社長であるジェンスン・ファン氏は社会に対し775兆円という新たな経済的価値を創出し、投資マーケットを作ったともいえる。 |
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このエヌビディアが生んだ775兆となった投資市場は一例で、投資の世界では同様の株式会社がIPOし新しい経済市場の創出が止め処もなく始まっている。開幕リーグではchatGDPも華々しくデビューし、Google社も検索機能にAIの活用が始まった。冒頭で開示した書籍や映画及びテレビ広告の世界は身近で分かり易い社会変化と捉え開示したが、今回のAIタイフーンを吹き荒らしているのは、このGoogle社とも言える一面がある。 |
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「ぐぐる」という言葉も生まれたように、インターネットでの検索行為は、メディア利用というよりは生活やビジネスの一部となった社会の変化と言える。最近、注目を浴びている米国のアンソロピック社がある、今年の2月にアンソロピック社が発表した「Claude Cowork」という新サービスの発表により、米国の関連する株式銘柄が急落するというショッキングなニュースが吹き荒れた。暴落した銘柄は、セールスフォース、アドビ、サービスナウ、パランティア、クラウドストライク、NECなどの株式であった。(注:Google社のサイトを参照) |
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この現象は株式市場の中でも大変注目を浴び、これから起こる社会現象の変化を表舞台に放り出されたショッキングな事件でもあった。この現象のメカニズムは端的で、アンソロピック社が提供する「Claude Cowork」はマーケティングや在庫管理、もしくは売掛金の管理と、実際のビジネス上で人が担当する業務の代行を実現するAIソフトだ。従来のAIソフトとの違いは検索サービスで活用する問答形式の情報提供ではなく、推論能力と安全性を非常に高めた性能が評価された。 |
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この自習する機能がAIを進化させる鍵となる。初期段階のディープラーニング(深層学習)にはビッグデータが必須アイテムだが、アンソロピック社のClaudeは「憲法を持つAI]と云われ、常識や法律を備えた超現実的な学習と判断能力を有している頭脳となった。上位のCoworkは会社の事務作業を自動化するAIエージェントと謡い、既にビジネス界で実用化が進んでいる。現在普及が始まっているのは、会社でのファイリング業務やPDFデータからのデータエントリなどと一般事務職の仕事から、このAIタイフーンが吹き始めて、大手シェアードサービスなど業務はこのソフトがほぼ一人で解決する時代となった。 |
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今年の2月起きたアンソロピックショックは、コンサル業界を急襲した。多くの人材を活用して各種業界のデータ集積や人口統計などを軸に市場の動向などの解析や提供を行っている世界のコンサル会社に地殻変動が起きた。日本のNTT社もAI頭脳を使ったシステム開発の部署を新設した。これはAIが、要求整理から始まり、要件定義、概要設計、詳細設計、コーディング、システム検証、修正、納品、請求と受注から開発までの一連の業務をAIだけが担当するという方針だ。 |
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さて、消費の動向については次月号で考察する。インターネットは消費者の購買行動を変化させ、実店舗の減少も躊躇なく生み、一番大きな変化を与えたのが物流であったと考える。従来は店頭渡しが主流であった消費マーケットから、スマホで買い物にシフトする時代に変化するとネット販売会社は巨大な出荷センターを見込み、流通拠点の倉庫を持つ事業者は競って物流センターの増設に走った。流通の最後の担い手となったのが宅配業者でもあった。 |
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